トゥクトゥクのおっちゃんについて

このまえ、おじちゃんの意地を見た。

 

彼はきっと60代後半で、おしゃれなハットを被っていた。

 

最近、トゥクトゥクのおっちゃんを見なくなった。

 

タクシーや写真のようなオートリクシャーの配車アプリが市民に広まり、

昔よりも直接その場で声をかけてお客さんを乗せて、

トゥクトゥクで軽快に街を走る姿を目にしなくなったなあと思っていたのですが、

きっとこのおっちゃんも、その過去からやってきた人だ。

 

このおっちゃん、配車アプリを使ったらオートリクシャーでやってきた。

ふっと席の周りを見渡したら、

いたるところにトゥクトゥクの肘掛けや、

カーテンや、防犯用のネットが備え付けられていて、

それはまるで昔を忘れないための、過去をプラスにするための想いの綱だ。

 

しかしこのおっちゃん。

道を完全に間違えているのに関わらず

謝りもせず、申し訳なさそうな顔も一切見せず、

とにかく状況を肯定しまくり丸く収めようとしていて、

その感じがもう、

彼が現在(イマ)に順応するために持つ意地なんだろうなあと、

なんだか近代化をそこにも見た気がしたのでした。

 

時代が変わる。

その瞬間をアジアのこの地で見ることができて幸せです。